さいきん、大学時代のことばかり思い出します

今の暮らしに不足があるわけではなく、ちゃんと人並みに幸せです。

むかしのように自己嫌悪になることもなく、
毎日となりで一緒に眠る人もいます

主婦というやるべき役割も与えられていて
好きな料理をして毎日過しています

もうこの先の人生は、何をしているかわからない不安定なものではなく、
家族をつくって、何気ないことを幸せにかんじて、子供のことや仕事のことや家族のことで少しは苦労をするけれど、きっとホームドラマみたいに平和な毎日が待っているはず

数年前かんじていた、キョウコが抱えている心の闇なんて消えてしまったかのようです。いや、最初からそんなものなかったみたい

それなのに、なぜこんなにも悲しさを感じてしまうのでしょう

冬の風に揺れる街路樹の葉っぱ一枚一枚にも悲しみがこもっているように見えてならない

頬を刺すような冬の空気の冷たさも、一人歩き感じる孤独も、それがかえって懐かしい


一人でいる時間が増えて
仕事をやめて現実的な目の前のことで悩む時間が減って
そしてキョウコがいま何を思い出しているか
わかっています

まさか、今更連絡はとりませんが、
ちゃんと元気で生きていますか、と
心の中であの人を思う時が
さいきん増えています。








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